羽越線模様 〜 人と地域と、共に生きる
「電車、動かないんですか?」
『ええ…荒れ模様で暫くは…』
運転見合わせを伝える案内板を、乗客と駅員は同時に見上げた。
北国の鉄路は自然との戦い。
運行の安全を考える時、こうして運転を断念することもままある。
駅員から乗客へは、代行バスの案内がなされた。
秋田にて 2008-2
CanonEOS-1vHS EF28-70mmF2.8L USM shutter=auto f2.8 RDPIII
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秋田に程近いある駅の、朝の情景。 都会に比べればはるかに人の数は少ないが、 通勤通学で朝の駅は活気付く。 立春を迎えてもそれはまだ名ばかり。 まだまだ寒く、列車を待つ人々の表情は固まりぎみ。 傘を持つ手もひじが伸びる。 家からここまでで既に体は冷えてしまう。 電車の暖房がまだまだ恋しい時季でもある。 そんな人々を、電車は寒い今朝も変わらずに迎える。 下浜にて 2008-3 CanonEOS-1vHS EF70-200mmF2.8 USM+EXTENDER EF1.4× shutter=auto f4.0 RDPIII |
今も昔も、保線作業は人力で行なわれる。
季節を問わず、時間帯を問わず、必要あらばいつでも線路に赴く。
冬、再び風雪叩きつけ始め、作業もなかなか思うに任せないが、使命の全うに力を注ぐ。
一言「大変ですね」などと、うわべの察しをするなど野暮なこと。
保線を任せられた誇り。それが彼らの原動力である。
遊佐付近にて 2006-3
CanonEOS-1vHS EF70-200mmF2.8L USM shutter=auto f5.6(Exp.Comp.+2/3) RDPIII
夏の小さな駅の入口で一輪、向日葵がつつましく利用客を迎える。
これを見た時、うだるような暑さが、苦ではなくなった。
ちょっと、心がほのぼのした。
吹浦にて 2005-8
CanonEOS-1vHS EF24mmF2.8 shutter=auto f3.5(Exp.Comp +2/3) RDPIII