秋 〜 実りの季節の穏やかな日々
暑い夏も過ぎ、厳しい冬の来る前の、秋の午後。
海の波音も午後のやさしい日差しも刈り取りの終わった田圃も、静かに、ゆったりと。
午後の斜光線を受け、特急が先を急ぐ。
急ぐ姿すらも、その中に溶けこんでゆったり見えるのは、“いなほ”に失礼か…。
越後早川−桑川間にて 2004-10
CanonEOS-1NHS EF70-200mmF2.8L USM 1/250sec f7.1 RDPIII
庄内の稲穂が、今年も刈り入れ時を迎えた。
ひたすら広がる実った稲穂は、黄金色の絨毯のよう。
絨毯を駆けるように、或いは絨毯に乗ったようにか。
秋色の中を、トコトコ列車が行く。
余目−北余目間にて 2005-9
CanonEOS-1vHS EF70-200mmF2.8L USM 1/500sec f6.3 RDPIII
「十五夜お月様見てはねる〜」
お月様とは似ても似つかぬが、晴れ渡る秋空に臨時列車が浮かぶ。
地味な羽越に華やかに浮かぶ、十五夜のような存在か。
勝木−府屋間にて 2005-9
CanonEOS-1vHS EF28-105mmF3.5-4.5USM shutter=auto f16(Exp.Comp.+2/3) fortia
SP(+1)
誰に見られるでもなく。
何を誇示するでもなく。
ただただ地味に、薄が線路際に佇む。
秋の夕暮れ。
これが、にっぽんの秋の夕暮れ。
いつまでもなくならないでほしい、そんなやさしい、秋の夕暮れ。
金浦−仁賀保間にて 2004-10
CanonEOS-3 EF70-200mmF2.8L USM 1/400sec f5.6 RVP(+1)