秋 〜 実りの季節の穏やかな日々


秋の越後路。
にわか雨通り過ぎし後には、雲の隙間を縫って日差しが照らす。
線路際に身を寄せる薄が、日差しに照らされて、小さく揺れていた。
列車が通り抜けて一瞬風が吹いた。
薄が姿を大きく示すのは、風に乗ったその時。
いつも健気に小さく揺れて、穏やかな秋の風景に自分を添える。

坂町−平林間にて  2004-10
CanonEOS-1NHS EF70-200mmF2.8L USM  1/2500sec f4.0  RDPIII(+1)


北からの貨物列車は今日も、重い荷物を従えて西を目指す。
夕陽は夏から徐々に短くなり、秋は短さを実感するほどに。
日に日に赤味を増す夕陽を、全身に受ける。
珍しく、頂まで姿を見せた鳥海山の見守る中で。
傾き沈む夕陽を追いかけ、黙して…。

羽後岩谷−折渡間にて  2005-10
CanonEOS-1vHS EF70-200mmF2.8L USM  1/400sec f3.2  fortia SP(+1)


冬の足音聞こえる寒い日。
人の手にかからずに、柿の実が木に佇んでいた。
古くから、越冬の鳥のために人々は柿を残したと、聞いたことがある。
そんなやさしい心遣いが、今もなお人の心には残っていると、切に願いたい。

小波渡−三瀬間にて  2005-11
CanonEOS-1vHS EF50mmF1.4 USM  1/200sec f3.5  fortia SP(+1)


夕暮れの最終コース。
空だけに明るさの残る中を、夜へ向けて翔ぶ。

象潟−金浦間にて  2004-10
CanonEOS-3 EF28-105mmF3.5-4.5 USM  1/13sec f=auto  RVP(+1)


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