冬 〜 厳しい自然に、決して抗わず
冬の羽越の荒れる天候は、決して容赦はしない。
時に横から激しく叩き付ける風雪。
足に顔に、そして体にべったりと雪をつけ払うこともままならず、もはや「雪塊」と化す。
それでもそろりそろりと慎重に、しかし一歩一歩確実に歩みを進める。
もうすぐ、本楯の駅だ。
本楯−南鳥海間にて 2001-1
CanonEOS-3 EF70-200mmF2.8L USM 1/400sec f=auto(Exp.Comp=+1) RMS(P-1
ISO200)
多くの荷主に託された、投げ出してはいけない使命。
それを全うするために、ただただ今日も、北を目指す。
彼はあとどれだけ走り続ければいいのだろう…。
こちらの意を知ってか知らずか。
足元に散らす積雪を挨拶代わりに、去っていった。
折渡にて 2005-1
CanonEOS-3 EF70-200mmF2.8L USM+EXTENDER1.4× 1/320sec f4.0 RDPIII
荒れる空模様の中、坦々と。
乗客は少なくとも、坦々と。
冬の羽越では至極当たり前な光景。
だが旅人には、厳しくも美しく、それが映る。
また雪が、舞いだした…。
間島−越後早川間にて 2004-12
CanonEOS-3 EF24mmF2.8 1/25sec f4.0 RDPIII
折り返しの待ち時間の、ほんの一時の休息。
夕刻になり、人の動きも活発になってくる。
これから家路に就く人のために、今日ももうひと頑張り。
顔を覆う着雪は、今日も働いた証。
それを払うのは、まだ早い。
秋田にて 2003-1
CanonEOS-3 EF70-200mmF2.8L USM shutter=auto f2.8 RHPIII