冬 〜 厳しい自然に、決して抗わず
冬の日のつかの間の晴れ間。
青い空に風はなく、しかし暖かくとはいかず、
突き刺す太陽光線がきりっと冷たく鋭く周囲を映す。
レールの上を一筋の線が、雪原の原っぱを突き抜けるように。
新発田−加治間にて 2009-1
CanonEOS-1vHS EF28-70mmF2.8L USM 1/1000sec f5.6 RDPIII
冷たい波に接して、冷たい風になでられて、冷たい雪に被されて。
まだ来ぬ春をじっと待って、海に面した集落は今年も冬を堪えていた。
冬の羽越線沿いはこのような光景が続く。
日本海に面して…モノトーンの世界は北日本の宿命。
吹浦−女鹿間にて 2009-2
CanonEOS-1vHS EF70-200mmF2.8L USM 1/250sec f4.0 RDPIII(+1)
暗い雲たちこめる中を、今日も突き進んできた。
顔に雪を被りながらそれをものともしない伝統のランナー。
まさに威風堂々。
難儀な雪道も、長年通って慣れたもの。
顔の3つの灯りには、冬の道も確実に進む自信が込められている。
二古(信)−岩城みなと間にて 2005-1
CanonEOS-3 EF70-200mmF2.8L USM 1/250sec f2.8 RDPIII(+1)
夕方の帰路の列車が、今日も走り去ってゆく。
年の瀬の独特の慌しさが、何か物の見方に反映させれられてしまうのだろうか。
去り行く列車、後ろの夕空をこれまでの1年に見立てて、
波乱の多かった1年を去るように見えた。
年明けも雪羽越の取材から始まるのを予感させる、そんな光景であった。
羽後岩谷−折渡間にて 2007-12
CanonEOS-1vHS EF70-200mmF2.8L USM shutter=auto f2.8(Exp.Comp. 2/3) RDPIII